高血圧はなぜ治療するのか?

 診察室血圧140/90 mmHg以上の人や、家庭血圧135/85 mmHg以上の人、のことを高血圧症の患者さんとして診療します。高血圧はどうして治療するんでしょうか?
 それは、高血圧を放置すると、脳出血脳梗塞狭心症心筋梗塞心不全・腎臓病・網膜症が起こる可能性が増えるからです。逆に、血圧を下げると、これらの可能性を低くできます。治療しないと必ず起こるとも、治療すれば必ず予防できるとも言い切れません。要するに「運命だ」ということですが、治療でその運命を少し変えられるかもしれません。
 
 目標値は、若年者と中年者は診察室130/85(家庭125/80)、高齢者と脳梗塞後と脳出血後の患者さんは診察室140/90(家庭135/85)、糖尿病と腎臓病と心筋梗塞後の患者さんは診察室130/80(家庭125/75)とされています(日本高血圧学会)。
 白衣高血圧や仮面高血圧の場合http://d.hatena.ne.jp/morinaika/20090626#1246017338もありますから、診察室血圧と家庭血圧の両方とも目標値に達するのが、理想的です。
 ただし、拡張期血圧(下の血圧)が60よりも低いと心筋梗塞が起こる可能性が高まるので、低すぎ(過降圧、薬の飲み過ぎ)もいけません。70を下回ったら、ふらつきやたちくらみに注意しながら治療をします。
 薬を使うかどうか迷っている方、いまの薬は多いんじゃないかと思う方、高血圧の治療に疑問のある方、御相談ください。
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